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個人店とチェーン店って?【仕組み編】

これまで「技術」や「料金」の違いをお話ししてきましたが、そもそもビジネスの仕組み(裏側)が根本的に違います。一言で表現するなら、「その店で洗っているか、別の工場へ運んでいるか」の違いです。
1. 個人店(自家洗い店)とは?
「受付がある場所」=「洗濯機・アイロンがある場所」です。
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仕組み: 店主やその家族、職人さんが、お店の奥にある作業場で実際に洗って仕上げます。
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特徴: 預けたその場で「このシミは落ちるよ」「この生地はこう洗うね」と、プロの職人と直接話ができるのが最大の特徴です。
- 看板に「自家洗い」「クリーニング師の店」と書いてあることが多いです。
- 例えるなら:「街のこだわりレストラン」。シェフが直接注文を聞き、厨房で作って出してくれるイメージです。

2. チェーン店(取次店)とは?
「受付がある場所」=「ただの窓口」です。
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仕組み: 街で見かける店舗は、あくまで「服を預かり、渡すだけ」の場所です。預かった服は、1日に数回トラックで回収され、郊外にある巨大な集中工場へ運ばれます。
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特徴: * 受付にいるのはパートやアルバイトの方が中心で、マニュアルに沿って検品します(洗濯の専門知識はそこまで高くないことが多いです)。
- 工場では、何十店舗分もの服を効率よく、システマチックに処理します。
- 例えるなら:「ファストフードのレジ」。注文はレジで受けますが、調理(洗濯)は裏のシステム化されたラインで行われるイメージです。

💡 見分け方のポイント
「どっちかな?」と迷ったときは、ここをチェックしてみてください。
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お店の裏に服が吊るしてあるか?(個人店)
お店の奥から機械や蒸気の音が出ていたり、アイロンの音が聞こえたりするのは、そこで作業をしている証拠です。「自家洗い」などの看板がある。
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「工場から届くのが○時なので…」と言うか?(チェーン店)
仕上がり時間を聞くときに「集配に来る時間」を基準に話す場合は、工場へ出すチェーン店(取次店)です。「当日仕上げ・翌日仕上げ」などの看板がある。

まとめると
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個人店: 「顔が見える職人さん」にお願いするスタイル。
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チェーン店: 「便利な窓口」を利用して、工場にお願いするスタイル。
最近は、チェーン店さんでも「店舗に工場が併設されているタイプ(ユニットショップ)」も増えていますが、基本的にはこの「現場で洗うか、工場へ送るか」が一番の違いだと覚えておくと分かりやすいです。
大切な服を、長く着るために-カシミヤコート編-

カシミヤコートは、やわらかく上品な風合いが魅力で「繊維の宝石」とも呼ばれる高級素材です。その一方で、とてもデリケートなため、日頃のお手入れとクリーニング方法が仕上がりを大きく左右します。
カシミヤコートの普段のお手入れと、クリーニング店での洗い方
1.ご家庭でできる普段のお手入れ
カシミヤコートは、着用後すぐにしまわず、風通しの良い場所で一晩ほど休ませてあげることが大切です。
これは、着用中に吸い込んだ湿気や汗を逃がすためです。
また、表面にはホコリやチリが付きやすいため、着用後は洋服ブラシで軽くブラッシングしてあげると、毛並みが整い、風合いも長持ちします。
ブラッシングは、強くこすらず、毛の流れに沿ってやさしく行うのがポイントです。
汚れが付いた場合は、無理にこすらず、乾いた布で軽く押さえる程度にして、早めにきむら宝クリーニングへご相談ください。
※ブラッシングは「馬毛(うまげ)」で
カシミヤの細い繊維には、柔らかい馬毛のブラシが最適です。豚毛だと少し硬すぎて、繊維を傷めてしまうことがあります。
- かけ方: 繊維の流れを整えるように、上から下へ優しく
- 効果: 表面のホコリを落とすだけでなく、乱れた毛並みを整えてカシミヤ特有の「光沢」を復活させます

2.クリーニング店ではどのように洗っているのか
きむら宝クリーニングでは、まず素材表示や縫製状態、色落ちの有無などを細かく確認し、カシミヤの状態に合わせた最適な洗浄方法を選びます。
洗浄は、繊維への負担が少ない溶剤を使ったドライクリーニングを基本とし、汚れの状態によっては、助剤を使ったやさしい洗いを組み合わせることもあります。
シミや汚れの部分は、機械任せにせず、手作業で前処理を行い、必要以上の摩擦を与えないようにしています。
洗い上がり後は、型崩れを防ぐため、立体的に形を整えながらゆっくりと乾燥させます。
その後、蒸気を使ってやさしく仕上げることで、カシミヤ本来のふんわりとした風合いを引き出します。
3.きむら宝クリーニングの強み
きむら宝クリーニングでは、「素材を傷めず、長く着られる仕上がり」を大切にしています。
・一点一点、素材や状態を確認してから洗い方を決定
・シミ抜きは機械任せにせず、手作業で対応
・型崩れしやすいコート類は、立体的に整えて乾燥・仕上げ
・カシミヤ製品への色合い・風合い回復加工を実施
・ サイズに合ったハンガーに掛けます
・ 通気性の良い不織布包装でのお渡し
大量処理ではなく、衣類の状態に合わせた丁寧な作業を行うことで、デリケートなカシミヤ製品も安心してお任せいただけます。
4.長く着るためのポイント
カシミヤコートは、頻繁に洗う必要はありませんが、シーズンが終わるタイミングで必ずクリーニングをしてから保管することが大切です。
汚れが残ったまま収納すると、虫食いや変色の原因になります。
普段のお手入れと、専門的なクリーニングを上手に組み合わせることで、カシミヤコートは何年も美しく着続けることができます。
大切なカシミヤコートのお手入れに迷ったときは、ぜひきむら宝クリーニングへご相談ください。
保管方法などについては、こちらも併せてご覧ください
リサイクルポリエステルって、ご存じですか?

最近サステナブル素材として注目されているのが、リサイクルポリエステルです。環境に配慮した衣類の素材として、国内・海外製問わず、多く見かけるようになってきましたが、取扱には注意する点がありますので、まとめてみました。
リサイクルポリエステル製品の色落ちについて
最近、きむら宝クリーニングでも「リサイクルポリエステル」と表示された衣類をお預かりする機会が増えてきました。
ペットボトルなどの使用済みプラスチックを再利用して作られた、環境に配慮した素材として注目されています。
ただし、リサイクルポリエステルは、通常のポリエステルに比べて染料の定着が不安定な場合があり、洗濯時に色落ちや色移りが起こりやすい傾向があります。
特に、黒・ネイビー・赤などの濃色品は、初回から数回の洗濯で余分な染料が水に溶け出しやすく、白物や淡色衣類への色移りが発生することがあります。
きむら宝クリーニングでも、黒・ネイビーの濃色系からの色落ちする、お品物をお預かりしたことがあります。いずれも高価格帯のハイブランド製品でしたが、価格が高いからといって色落ちなどの問題が発生しないわけではありません。
また、家庭洗濯で高温の水を使ったり、アルカリ性の強い洗剤を使用したりすると、色落ちがさらに進みやすくなります。摩擦による色移りも起こりやすいため、着用するインナーや洗濯方法には注意が必要です。
きむら宝クリーニングでは、リサイクルポリエステル製品をお預かりする際、色落ちや色移りの可能性を確認し、取扱表示に関係なく、必要に応じて単独洗いや色止め処理など、素材に合わせた洗浄方法を選択しています。(※単品洗いとなるため別料金となります)
新しい服をお買い求めになる際には、色やデザインも大切ですが、新品衣類に下げられているラベルをご覧なり、どういった素材が使われているのかにも、気を向けていただくと良いかなと思います。
ご家庭で洗う場合は、
・最初の数回は単独洗い
・裏返してネットに入れる
・中性洗剤を使用する
・水洗いでやさしく洗う
といった点に気をつけていただくと、トラブルを防ぎやすくなります。
環境にやさしい素材を長くきれいに着ていただくためにも、素材の特性を知り、適切なお手入れを行うことが大切です。
洗い方に不安がある場合は、お気軽にきむら宝クリーニングまでご相談ください。

大切な服を、長く着るために-コート編-

お気に入りのコートを長く、美しく着続けるためには「日々のちょっとしたケア」と「適切なタイミングのクリーニング」が欠かせません。
せっかくの相棒を台無しにしないためのポイントとクリーニング出すタイミングをまとめました。
1. 日々の「セルフメンテナンス」
日々に、ちょっとした手間をかけることが、長持ちさせるための基本です。
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ブラッシングは必須: 帰宅したら、洋服ブラシでホコリを払いましょう。繊維の絡まりを防ぐことで、毛玉(ピリング)の防止に劇的な効果があります。
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「1日着たら2日休ませる」: ウールやカシミヤは湿気を吸いやすいので、連続して着ると型崩れの原因になります。
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厚みのあるハンガーを使う: 針金ハンガーは厳禁です。肩先に厚みのあるハンガーにかけるだけで、シルエットの崩れを防げます。
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雨に濡れたら: 乾いたタオルで叩くように水分をとり、風通しの良い場所で陰干ししてください。

2. クリーニングに出すタイミングと頻度
基本的には「シーズンに1回(衣替えの時)」で十分です。
| 状況 | 判断の目安 |
| シーズン終了後 | 必須。 目に見えない汗や皮脂汚れが、半年後の虫食いやカビ、黄ばみの原因になります。 |
| 目立つ汚れがついた | すぐに出しましょう。時間が経つほど汚れは落ちにくくなります。 |
| ワンシーズン中 | 汚れが気にならなければ不要です。臭いなど気になりだしたらリフレッシュ洗いがお勧すすめ。 |
3. クリーニング店でのチェックポイント
出す前にこれだけは確認しておくと、トラブルを防げます。
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ポケットの中身: 意外と忘れがちな小銭やレシート、ワイヤレスイヤホンなど
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ボタンの緩み・ほつれ: 紛失防止のため、事前に伝えておくか、高価なボタンなら外して出すのも手です。
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シミの場所を伝える: 「何の汚れか」を伝えると、落ちる確率がぐんと上がります。
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オプションの検討:
- 防虫加工: ウールやカシミヤ素材などを「虫くい」の被害から護ります。
- さらさらドライ加工: ウールコートなどはドライクリーニングだけでは汗が落ちないので、スッキリさせたい時に。
- 防虫加工: ウールやカシミヤ素材などを「虫くい」の被害から護ります。

4. クリーニングから戻ってきたら
ここが意外と落とし穴です。
- ポリ包装は即外す: 運搬用ですので、つけたままだと湿気がこもり、カビや変色の原因になります

- 不織布のカバーへ: 保管する際は、通気性の良い不織布カバーにかけ替えるのがベストです。

プロが教える!冬物衣類の臭い対策と上手なお手入れ方法
寒い季節になると、「冬は汗をかかないから、服もあまり汚れない」と思っていませんか?
実は、冬でも私たちは知らないうちに汗をかいており、その汗が衣類に残ることで、臭いの原因になることがあります。
特にコートやニットなどの冬物は、洗う回数が少ない分、汚れや臭いがたまりやすいものです。
寒い季節でも、衣類の中では知らないうちに汗をかいています。
その汗が衣類に残ることで、雑菌が繁殖し、臭いの原因になる場合があります。
今回は、冬の衣類を清潔に保つための自宅でできるお手入れ方法と、クリーニング店で行っている洗い方についてご紹介します。
■ 自宅でできるお手入れ方法
冬の衣類は、汗をかいていないように見えても、実はしっかり汗を吸っています。
着たあとはすぐにしまわず、ハンガーにかけて風通しのよい場所で陰干しし、湿気を飛ばしましょう。
洗濯できる衣類は、洗濯表示を確認して、できるだけ早めに洗うのがおすすめです。
消臭スプレーを使う場合は、かけすぎると逆効果で臭いの原因になることもあるため、軽く使う程度にしましょう。
■ クリーニング店での洗い方
クリーニング店では、衣類の素材や汚れ具合を確認し、一着ずつ最適な方法で洗っています。
コートやスーツなど、水洗いできない衣類は、専用の溶剤を使ったドライクリーニングで、繊維を傷めずに汚れを落とします。
家庭の洗濯では落としにくい汗や皮脂汚れ、臭いの原因となる雑菌も、プロの技術でしっかり取り除くことができます。
「なんとなく臭う」「長く着たい」衣類は、オンシーズンに一度は「リフレッシュ洗い」がおすすめです。


