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ビブスや部活Tシャツの皮脂汚れは落ちにくいの?

はい、その通りです。
ビブスに限らず、
スポーツなど練習用のTシャツのほとんどが「吸水速乾」タイプになり、
汗を吸って洗濯しても、
すぐに乾くのが特徴になっています。
使いやすさ洗濯のしやすさの反面、
衿や袖口などについた皮脂汚れが、
洗たくしても落ちない場合がほとんどです。
理由としては、繊維の「形」そのものに原因があります。
「異形断面素材(いけいだんめんそざい)」の繊維が使われており、
普通の繊維が丸い棒状なのに対し、
吸水速乾素材は、繊維の断面が「Y字」「X字」「星型」など、複雑な形をしています。
この複雑な形が皮脂汚れを強力にホールドしてしまうんです。
そのため吸水速乾素材は、
普通の繊維より汚れが落ちにくいです。
🧵 なぜ落ちにくいの?
① 繊維の形がギザギザ
異形断面は
✔ 吸水性アップ
✔ 速乾性アップ
のために、断面がデコボコしています。
そのデコボコに…
👉 汗
👉 皮脂
👉 洗剤カス
👉 ホコリ
が入り込んで固まる=黒ずみ化します。
② ポリエステル系が多い
異形断面素材の多くは
✔ ポリエステル
✔ 機能性繊維
=皮脂をはじかず吸い込むのに、洗濯機の水流では汚れが出にくいという矛盾した性質。
なので、「洗濯しているのに黒ずみ」になります。
③ ゴシゴシ洗いが逆効果
こすったり揉んだりすると
✔ 繊維が毛羽立つ
✔ さらに汚れを抱え込む
→洗うほど黒く見える現象も起きます。
🧼 正しい対処法
✔ 洗う前の前処理が必須
襟・脇だけ
-
40℃ぐらいのぬるま湯で濡らす
-
食器用洗剤を原液でつける
-
歯ブラシや洗濯ブラシなどでトントン叩く
-
10分置いたあとに通常の洗濯へ
これを
👉 毎回やると全然違います。
✔ 週1回は酸素系漂白剤

- 40~50℃のお湯
- 色柄物OKの酸素系漂白剤
- 30~60分つけ置き
- 洗濯
→ 繊維の中の汗汚れを分解
✔ 界面活性剤の「量」と「濃度」

異形断面素材には、液体洗剤よりも洗浄成分が濃い「粉末洗剤」が圧倒的に有利です。
- 酸素系漂白剤40~50℃のお湯
- 色柄物OKの酸素系漂白剤
- 30~60分つけ置き
- 洗濯
→ 粉末洗剤+酸素系漂白剤でつけ置きで洗浄力がアップします
❌ やっちゃダメ
✖ 塩素系漂白剤(変色の原因)
✖ 50℃以上の熱湯
✖ アルカリ系(変色の原因)
✖ 柔軟剤
✖ 強くこする
→ 機能性終了コースです😱
✔ なぜ柔軟剤がダメなのか
吸水速乾Tシャツの仕組みは、繊維の表面にある細かな隙間が、毛細管現象で汗を吸い上げ、外側に逃がすことで成り立っています。
- コーティングの罠: 柔軟剤は、繊維の表面を「油分の膜」でコーティングして肌触りを良くするものです。
- 吸水力の低下: この膜が、汗を吸い上げるための大事な隙間をふさいでしまいます。
- 結果: 汗を吸わなくなり、肌にべたっと張り付く「ただのポリエステルシャツ」に成り下がってしまいます。
✔ 柔軟剤を使い続けると起こる「悪循環」
- 吸水性が落ちる: 汗が乾かず、蒸れて暑く感じる。
- 汚れが蓄積する: 柔軟剤の膜の下に皮脂や菌が閉じ込められ、「洗っても落ちない嫌なニオイ」の原因になります。
- 黒ずみの原因: 柔軟剤の油分が汚れを引き寄せ、襟元の黒ずみを加速させます。
✔ 「でも、ゴワゴワするのは嫌!」という時の対策
- クエン酸を代用する:柔軟剤投入口に「クエン酸」を小さじ1杯ほど入れると、アルカリ性に傾いた洗濯水を中和し、柔軟剤なしでも生地がふんわり仕上がります。吸水性は損なわれません。
- 数回に1回だけ使う:毎回使うのではなく、3〜5回に1回程度に抑えることで、機能の低下を最小限に食い止められます。
- 専用の洗剤を使う:スポーツウェア専用の洗剤(柔軟剤成分を含まないもの)を使うのが、機能維持には一番の近道です。
🧵 クリーニング店でも落とせません

部活で使用したビブスやTシャツを家庭で洗濯しても、落ちない黒ずんだ皮脂汚れや、
汗による黄ばみをクリーニング店へ依頼されても、残念ながらきれいに落とす事は難しいです。
うすいグレーになる程度だと思ってください。
✔汗の量が多い
✔着用中にTシャツで拭った皮脂が多い
✔何回も着て洗っても落ちない黒ずみ
✔補食を食べた時の食べこぼしなど
が、断面のデコボコに入り込んでしまっている
そのため、シミ抜きを繰り返し行うと、デコボコに固まった汚れに強力に作用するため、穴が開いてしまうので、無理が出来ないのです。
異形断面 × 白T × 部活=
一番黒ずみやすい組み合わせです。
正直おすすめは👇
✔ 練習用Tシャツを複数枚ローテ
✔ 白Tを部活用にしない(グレー・黒が楽)
✔ 帰ったらすぐ洗う
✔ 速乾Tは消耗品と割り切る
練習着Tシャツは、個人持ちだと思いますが、ビブスは貸与で、チーム内で回し着していることが多いです。
そのため毎回洗濯されているのですが、柔軟剤が本来の機能性を失くし、
香料や、ビブスに浸み込んで落ちない雑菌が臭いを放つことが多々あります。
チームや部活内で使いまわす場合は、柔軟剤は機能性を損なうので、
使用しないなどのルールを決めることが、
長持ちさせることにつながります。
きむら宝クリーニングとは
東大阪市下小阪で営業する「きむら宝クリーニング」は、昭和23年創業の老舗クリーニング店です。
一般衣類や靴・かばんのクリーニング&リフォーム専門店です。もう、あきらめていたシミ抜きやお直しに対応し、自家洗いでていねいな仕上がりをお届けします。
ビジネスウェアから皮革・着物・布団・ジュータン・ぬいぐるみなど特殊品も承っております。
個人店とチェーン店って?【仕組み編】

これまで「技術」や「料金」の違いをお話ししてきましたが、そもそもビジネスの仕組み(裏側)が根本的に違います。一言で表現するなら、「その店で洗っているか、別の工場へ運んでいるか」の違いです。
1. 個人店(自家洗い店)とは?
「受付がある場所」=「洗濯機・アイロンがある場所」です。
-
仕組み: 店主やその家族、職人さんが、お店の奥にある作業場で実際に洗って仕上げます。
-
特徴: 預けたその場で「このシミは落ちるよ」「この生地はこう洗うね」と、プロの職人と直接話ができるのが最大の特徴です。
- 看板に「自家洗い」「クリーニング師の店」と書いてあることが多いです。
- 例えるなら:「街のこだわりレストラン」。シェフが直接注文を聞き、厨房で作って出してくれるイメージです。

2. チェーン店(取次店)とは?
「受付がある場所」=「ただの窓口」です。
-
仕組み: 街で見かける店舗は、あくまで「服を預かり、渡すだけ」の場所です。預かった服は、1日に数回トラックで回収され、郊外にある巨大な集中工場へ運ばれます。
-
特徴: * 受付にいるのはパートやアルバイトの方が中心で、マニュアルに沿って検品します(洗濯の専門知識はそこまで高くないことが多いです)。
- 工場では、何十店舗分もの服を効率よく、システマチックに処理します。
- 例えるなら:「ファストフードのレジ」。注文はレジで受けますが、調理(洗濯)は裏のシステム化されたラインで行われるイメージです。

💡 見分け方のポイント
「どっちかな?」と迷ったときは、ここをチェックしてみてください。
-
お店の裏に服が吊るしてあるか?(個人店)
お店の奥から機械や蒸気の音が出ていたり、アイロンの音が聞こえたりするのは、そこで作業をしている証拠です。「自家洗い」などの看板がある。
-
「工場から届くのが○時なので…」と言うか?(チェーン店)
仕上がり時間を聞くときに「集配に来る時間」を基準に話す場合は、工場へ出すチェーン店(取次店)です。「当日仕上げ・翌日仕上げ」などの看板がある。

まとめると
-
個人店: 「顔が見える職人さん」にお願いするスタイル。
-
チェーン店: 「便利な窓口」を利用して、工場にお願いするスタイル。
最近は、チェーン店さんでも「店舗に工場が併設されているタイプ(ユニットショップ)」も増えていますが、基本的にはこの「現場で洗うか、工場へ送るか」が一番の違いだと覚えておくと分かりやすいです。
リサイクルポリエステルって、ご存じですか?

最近サステナブル素材として注目されているのが、リサイクルポリエステルです。環境に配慮した衣類の素材として、国内・海外製問わず、多く見かけるようになってきましたが、取扱には注意する点がありますので、まとめてみました。
リサイクルポリエステル製品の色落ちについて
最近、きむら宝クリーニングでも「リサイクルポリエステル」と表示された衣類をお預かりする機会が増えてきました。
ペットボトルなどの使用済みプラスチックを再利用して作られた、環境に配慮した素材として注目されています。
ただし、リサイクルポリエステルは、通常のポリエステルに比べて染料の定着が不安定な場合があり、洗濯時に色落ちや色移りが起こりやすい傾向があります。
特に、黒・ネイビー・赤などの濃色品は、初回から数回の洗濯で余分な染料が水に溶け出しやすく、白物や淡色衣類への色移りが発生することがあります。
きむら宝クリーニングでも、黒・ネイビーの濃色系からの色落ちする、お品物をお預かりしたことがあります。いずれも高価格帯のハイブランド製品でしたが、価格が高いからといって色落ちなどの問題が発生しないわけではありません。
また、家庭洗濯で高温の水を使ったり、アルカリ性の強い洗剤を使用したりすると、色落ちがさらに進みやすくなります。摩擦による色移りも起こりやすいため、着用するインナーや洗濯方法には注意が必要です。
きむら宝クリーニングでは、リサイクルポリエステル製品をお預かりする際、色落ちや色移りの可能性を確認し、取扱表示に関係なく、必要に応じて単独洗いや色止め処理など、素材に合わせた洗浄方法を選択しています。(※単品洗いとなるため別料金となります)
新しい服をお買い求めになる際には、色やデザインも大切ですが、新品衣類に下げられているラベルをご覧なり、どういった素材が使われているのかにも、気を向けていただくと良いかなと思います。
ご家庭で洗う場合は、
・最初の数回は単独洗い
・裏返してネットに入れる
・中性洗剤を使用する
・水洗いでやさしく洗う
といった点に気をつけていただくと、トラブルを防ぎやすくなります。
環境にやさしい素材を長くきれいに着ていただくためにも、素材の特性を知り、適切なお手入れを行うことが大切です。
洗い方に不安がある場合は、お気軽にきむら宝クリーニングまでご相談ください。

プロが教える!冬物衣類の臭い対策と上手なお手入れ方法
寒い季節になると、「冬は汗をかかないから、服もあまり汚れない」と思っていませんか?
実は、冬でも私たちは知らないうちに汗をかいており、その汗が衣類に残ることで、臭いの原因になることがあります。
特にコートやニットなどの冬物は、洗う回数が少ない分、汚れや臭いがたまりやすいものです。
寒い季節でも、衣類の中では知らないうちに汗をかいています。
その汗が衣類に残ることで、雑菌が繁殖し、臭いの原因になる場合があります。
今回は、冬の衣類を清潔に保つための自宅でできるお手入れ方法と、クリーニング店で行っている洗い方についてご紹介します。
■ 自宅でできるお手入れ方法
冬の衣類は、汗をかいていないように見えても、実はしっかり汗を吸っています。
着たあとはすぐにしまわず、ハンガーにかけて風通しのよい場所で陰干しし、湿気を飛ばしましょう。
洗濯できる衣類は、洗濯表示を確認して、できるだけ早めに洗うのがおすすめです。
消臭スプレーを使う場合は、かけすぎると逆効果で臭いの原因になることもあるため、軽く使う程度にしましょう。
■ クリーニング店での洗い方
クリーニング店では、衣類の素材や汚れ具合を確認し、一着ずつ最適な方法で洗っています。
コートやスーツなど、水洗いできない衣類は、専用の溶剤を使ったドライクリーニングで、繊維を傷めずに汚れを落とします。
家庭の洗濯では落としにくい汗や皮脂汚れ、臭いの原因となる雑菌も、プロの技術でしっかり取り除くことができます。
「なんとなく臭う」「長く着たい」衣類は、オンシーズンに一度は「リフレッシュ洗い」がおすすめです。
個人店とチェーン店って?【料金編】

個人店とチェーン店の料金差は、一言で言うと「一着にかける『時間』と『人の手』の量」の違いです。
具体的に、なぜあんなに値段が違うのか。その裏側を分解して解説しますね。
1. 作業プロセスの違い(大量生産 vs オーダーメイド)
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チェーン店(安い理由)
巨大な工場で、数百着の服を大きな機械へ一気に投入します。乾燥も大型マシンで行うため、1着あたりの電気代や溶剤代、手間を極限までカットできます。
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個人店(高い理由)
服の状態を見て、「これはネットに入れる」「これは手洗い」と仕分けます。乾燥も、型崩れを防ぐためにハンガーに吊るして静止状態で乾かす(自然乾燥に近い)など、手間と時間がかかります。

2. 「アイロンがけ」の質の差
実はクリーニング代の大部分は人件費(アイロン技術料)です。
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チェーン店: ロボットのような「人体プレス機」に服を着せ、蒸気で一気に膨らませてシワを伸ばします。1枚数十秒で終わるため、格安で提供できます。
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個人店: 熟練の職人が、生地の厚みや立体感に合わせて手作業でアイロンを当てます。この「手作業の時間」が料金に乗っているため、チェーン店の1.5倍〜3倍ほどの価格設定になります。

3. 「仕上げ」の技術の差
仕上を担当する人材の違いも技術の差につながります。
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チェーン店: パート・アルバイト・外国人中心で「マニュアル化」により、担当した仕上げをしていきます。
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個人店: 熟練の職人はもちろん、パートも熟練者が多く機械も使いながら、あらゆる種類の品物を仕上げていきます。

4. 「溶剤(洗う液)」の管理コスト
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チェーン店: 効率を重視し、フィルターでろ過しながら大量の液を使い回すのが一般的です(管理が甘いと液が汚れ、独特の臭いが残ることも)。
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個人店: 液の鮮度にこだわり、常に透明で綺麗な状態で洗う店が多いです。また、ブランド品専用の高級加工剤や、臭いの少ない溶剤を使うため、材料費自体が高くなります。
💡 結局、どっちが「おトク」なの?
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「安さ」でチェーン店を選ぶのが正解なとき
ワンシーズンで着倒すつもりの服や、量販店の服、毎日着る消耗品のワイシャツなど。「清潔になればOK」な服です。
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「高くても個人店」に出すのが正解なとき
長く着続けたいお気に入りや、ハイブランドや高額な品物など。「服の寿命を延ばしたい」ときです。






