〈ブログ〉
大切な服を、長く着るために-カシミヤコート編-

カシミヤコートは、やわらかく上品な風合いが魅力で「繊維の宝石」とも呼ばれる高級素材です。その一方で、とてもデリケートなため、日頃のお手入れとクリーニング方法が仕上がりを大きく左右します。
カシミヤコートの普段のお手入れと、クリーニング店での洗い方
1.ご家庭でできる普段のお手入れ
カシミヤコートは、着用後すぐにしまわず、風通しの良い場所で一晩ほど休ませてあげることが大切です。
これは、着用中に吸い込んだ湿気や汗を逃がすためです。
また、表面にはホコリやチリが付きやすいため、着用後は洋服ブラシで軽くブラッシングしてあげると、毛並みが整い、風合いも長持ちします。
ブラッシングは、強くこすらず、毛の流れに沿ってやさしく行うのがポイントです。
汚れが付いた場合は、無理にこすらず、乾いた布で軽く押さえる程度にして、早めにきむら宝クリーニングへご相談ください。
※ブラッシングは「馬毛(うまげ)」で
カシミヤの細い繊維には、柔らかい馬毛のブラシが最適です。豚毛だと少し硬すぎて、繊維を傷めてしまうことがあります。
- かけ方: 繊維の流れを整えるように、上から下へ優しく
- 効果: 表面のホコリを落とすだけでなく、乱れた毛並みを整えてカシミヤ特有の「光沢」を復活させます

2.クリーニング店ではどのように洗っているのか
きむら宝クリーニングでは、まず素材表示や縫製状態、色落ちの有無などを細かく確認し、カシミヤの状態に合わせた最適な洗浄方法を選びます。
洗浄は、繊維への負担が少ない溶剤を使ったドライクリーニングを基本とし、汚れの状態によっては、助剤を使ったやさしい洗いを組み合わせることもあります。
シミや汚れの部分は、機械任せにせず、手作業で前処理を行い、必要以上の摩擦を与えないようにしています。
洗い上がり後は、型崩れを防ぐため、立体的に形を整えながらゆっくりと乾燥させます。
その後、蒸気を使ってやさしく仕上げることで、カシミヤ本来のふんわりとした風合いを引き出します。
3.きむら宝クリーニングの強み
きむら宝クリーニングでは、「素材を傷めず、長く着られる仕上がり」を大切にしています。
・一点一点、素材や状態を確認してから洗い方を決定
・シミ抜きは機械任せにせず、手作業で対応
・型崩れしやすいコート類は、立体的に整えて乾燥・仕上げ
・カシミヤ製品への色合い・風合い回復加工を実施
・ サイズに合ったハンガーに掛けます
・ 通気性の良い不織布包装でのお渡し
大量処理ではなく、衣類の状態に合わせた丁寧な作業を行うことで、デリケートなカシミヤ製品も安心してお任せいただけます。
4.長く着るためのポイント
カシミヤコートは、頻繁に洗う必要はありませんが、シーズンが終わるタイミングで必ずクリーニングをしてから保管することが大切です。
汚れが残ったまま収納すると、虫食いや変色の原因になります。
普段のお手入れと、専門的なクリーニングを上手に組み合わせることで、カシミヤコートは何年も美しく着続けることができます。
大切なカシミヤコートのお手入れに迷ったときは、ぜひきむら宝クリーニングへご相談ください。
保管方法などについては、こちらも併せてご覧ください
大切な服を、長く着るために-コート編-

お気に入りのコートを長く、美しく着続けるためには「日々のちょっとしたケア」と「適切なタイミングのクリーニング」が欠かせません。
せっかくの相棒を台無しにしないためのポイントとクリーニング出すタイミングをまとめました。
1. 日々の「セルフメンテナンス」
日々に、ちょっとした手間をかけることが、長持ちさせるための基本です。
-
ブラッシングは必須: 帰宅したら、洋服ブラシでホコリを払いましょう。繊維の絡まりを防ぐことで、毛玉(ピリング)の防止に劇的な効果があります。
-
「1日着たら2日休ませる」: ウールやカシミヤは湿気を吸いやすいので、連続して着ると型崩れの原因になります。
-
厚みのあるハンガーを使う: 針金ハンガーは厳禁です。肩先に厚みのあるハンガーにかけるだけで、シルエットの崩れを防げます。
-
雨に濡れたら: 乾いたタオルで叩くように水分をとり、風通しの良い場所で陰干ししてください。

2. クリーニングに出すタイミングと頻度
基本的には「シーズンに1回(衣替えの時)」で十分です。
| 状況 | 判断の目安 |
| シーズン終了後 | 必須。 目に見えない汗や皮脂汚れが、半年後の虫食いやカビ、黄ばみの原因になります。 |
| 目立つ汚れがついた | すぐに出しましょう。時間が経つほど汚れは落ちにくくなります。 |
| ワンシーズン中 | 汚れが気にならなければ不要です。臭いなど気になりだしたらリフレッシュ洗いがお勧すすめ。 |
3. クリーニング店でのチェックポイント
出す前にこれだけは確認しておくと、トラブルを防げます。
-
ポケットの中身: 意外と忘れがちな小銭やレシート、ワイヤレスイヤホンなど
-
ボタンの緩み・ほつれ: 紛失防止のため、事前に伝えておくか、高価なボタンなら外して出すのも手です。
-
シミの場所を伝える: 「何の汚れか」を伝えると、落ちる確率がぐんと上がります。
-
オプションの検討:
- 防虫加工: ウールやカシミヤ素材などを「虫くい」の被害から護ります。
- さらさらドライ加工: ウールコートなどはドライクリーニングだけでは汗が落ちないので、スッキリさせたい時に。
- 防虫加工: ウールやカシミヤ素材などを「虫くい」の被害から護ります。

4. クリーニングから戻ってきたら
ここが意外と落とし穴です。
- ポリ包装は即外す: 運搬用ですので、つけたままだと湿気がこもり、カビや変色の原因になります

- 不織布のカバーへ: 保管する際は、通気性の良い不織布カバーにかけ替えるのがベストです。

大切な服を、長く着るために-キャップ編-

お気に入りのキャップ(帽子)は、汗や皮脂、ホコリがつきやすい一方で、「型崩れ」が心配でお手入れをためらってしまいますよね。
キャップをきれいに保ち、形を崩さないための家庭でのお手入れ方法とプロに任せた方がいい場合をまとめました。
洗う前に必ずチェック!
1. 洗う前に「洗濯表示」と「つば」を確認しましょう
まず、そのキャップが洗えるかどうかを確認しましょう。失敗したくない場合にはプロに任せましょう。
-
洗濯表示タグ: 「手洗い可」または「洗濯機可」のマークがあるか確認します。「洗えない」製品もありますので注意が必要です。
-
つば(バイザー)の芯材:
プラスチック製: 最近のキャップの主流。水洗いOKです。
厚紙製: ビンテージや安価なものに多いです。水に濡らすとふやけて形が壊れるため、丸洗いは厳禁です。
2. 基本は「押し洗い」
型崩れを防ぐため、洗濯機ではなく手洗いをおすすめします。洗濯機で洗いたい場合はキャップ専用ネットの使用がおすすめです。
| 手順 | 洗い方のコツ |
| 準備 | 洗面器にぬるま湯(30℃前後)をはり、おしゃれ着用洗剤を溶かします。 |
| 予洗い | 汚れがひどい「おでこに当たる部分」に、洗剤を直接つけるか、固形石鹸を塗って歯ブラシで優しくこすります。 |
| 押し洗い | キャップを浸し、優しく「押して、離して」を繰り返します。ゴシゴシ揉むのはNGです。 |
| すすぎ | 水を替えて、泡が出なくなるまでしっかりすすぎます。 |
| 脱水 | 絞るのは厳禁! 乾いたタオルで挟み込み、水分を吸い取ります。 |
3. 型崩れを防ぐ「干し方」
ここが最も重要なステップです。乾かし方で形が決まります。
-
形を整える: 中にザル、ボウル、または新聞紙を詰めて、本来の形をキープさせます。
-
陰干し: 直射日光は色あせや生地の収縮を招きます。必ず風通しの良い日陰で干してください。
-
洗濯バサミを使わない: つばを挟んで吊るすと、跡がついたり形が歪んだりします。置いて乾かすのがベストです。
4. 白い「汗ジミ」ができてしまったら
おでこやサイドに白い線(塩分)が出てきた場合:
-
水で濡らしたタオルを固く絞ります。
-
シミの部分をトントンと叩くようにして、塩分をタオルに移します。
-
落ちない場合は、少量の中性洗剤を混ぜた水で拭き取り、最後に必ず水拭きをして洗剤成分を飛ばしてください。
5. 「ファンデーション・日焼け止め」の落とし方
化粧品は油分が多いため、普通の洗剤だけでは落ちにくいのが厄介な点です。「洗濯不可」「色が出るもの」には注意が必要です。- 使うもの: クレンジングオイル(メイク落とし)、または食器用洗剤、歯ブラシ
- 手順:
- 乾いた状態の汚れ部分に、クレンジングオイルを直接なじませます。
- 歯ブラシで汚れを外から内へ、優しく叩くようにして浮かせます。
- ぬるま湯でその部分だけをすすぎます。
- 残った油分を落とすために、少量の食器用洗剤で再度軽く洗い、しっかりすすいでください。
- 乾いた状態の汚れ部分に、クレンジングオイルを直接なじませます。
プロにまかせた方がいいとき
1. クリーニングに出すべき「3つのサイン」
自分で洗うのが不安な時や、以下の状態になったらプロに任せるタイミングです。
-
白い「塩ふき」が取れない時:
汗の塩分が生地の表面に白く浮き出て、水拭きだけで落ちなくなった場合は、繊維の奥まで汗が染み込んでいます。プロの「汗抜き」が必要です。
-
全体的に形がヨレてきた時:
生地が柔らかくなりすぎて自立しなくなったり、シワが目立ってきた時。
-
衣替えで長期保管する前:
シーズンが終わって数ヶ月使わない場合は、一度リセットします。わずかな皮脂が残っていると、保管中に変色(黄ばみ)やカビの原因になります。
-
色褪せや日焼けを修復したい時:
匠な職人技で、汗が原因による色褪せや、日焼けなどを復元します。
2. 素材による判断
以下の素材は、家庭で洗うと取り返しのつかない失敗(縮みや色落ち)をしやすいため、クリーニング推奨です。
-
ウール(毛)やアンゴラ混: 水に濡れるとキュッと縮んでサイズ、風合いが変わってしまいます。
-
レザー(本革)やスエード使用: 水洗い厳禁で、レザー扱いでのクリーニング推奨です。
-
高価なブランド品や限定品: 型崩れのリスクを考えると、数千円払ってもプロに任せる価値があります。
-
繊細な刺繍やワッペンが多いもの: 家庭で洗うと糸がほつれたり、刺繍部分が波打ったりすることがあります。
3. 「家庭での手洗い」vs「プロのクリーニング」
どちらにするか迷った時の比較表です。
| 項目 | 家庭での手洗い | クリーニング店 |
| コスト | ほぼ無料(洗剤代のみ) | 1,000円〜5,000円程度 |
| 洗剤 | おしゃれ着用 | 色落ち防止用、抗菌洗剤、前処理剤 |
| 汚れ落ち | 表面の汚れは落ちる | 繊維の奥の皮脂・酸化汚れまで落とす |
| 形状維持 | 多少の型崩れリスクあり | ハンドアイロンで形が整う |
| 消臭効果 | 香りでごまかしがち | 抗菌・消臭加工 |
大切な服を、長く着るために-きもの編-
着物のお手入れは「難しそう」というイメージがありますが、実は「湿気」と「直射日光」さえ気をつければ、お家でもメンテナンスが可能です。
着た後のケアから保管、クリーニングのタイミングまで、大切なポイントをまとめました。
1. 着た直後のお手入れ(基本の3ステップ)
脱いですぐに畳んでしまうのは厳禁です。まずは体温と汗を逃がしましょう。
-
陰干し(一晩〜1日)
- 着物ハンガーにかけ、直射日光の当たらない風通しの良い室内で干します
- ポイント: 蛍光灯の光でも長時間浴びると変色(色ヤケ)の原因になるため、カーテンを閉めて暗い場所で干すのがベストです。
-
ホコリを払う
乾いた柔らかい布や和装用ブラシで、上から下へ優しくホコリを払います。 -
汚れのチェック
衿(えり)、袖口、裾(すそ)の3箇所は特に汚れやすいので、明るい場所で入念にチェックしましょう。
2. シミや汚れを見つけた時の応急処置
着物のシミ抜きは「こすらない」ことが鉄則です。
⚠️ 正絹(シルク)の着物はセルフでの応急処置は避ける絹は水に濡れると縮んだり、輪ジミになったりしやすいデリケートな素材です。汚れを見つけたら、無理に触らず専門店(クリーニング店)へ相談するのが一番安全です。
3. 保管と「虫干し」
着物の最大の敵はカビです。
-
たとう紙(文庫紙)に入れる: 一枚ずつ包みます。たとう紙が黄色くなっていたら湿気を吸っているサインなので、新しいものに交換しましょう。
-
保管場所: 桐の箪笥が理想ですが、なければプラスチックケースでもOK。その際は底に除湿シートを敷き、着物に直接触れないように防虫剤を置きます。
-
虫干し(季節のメンテナンス): 年に1〜2回、天気の良い乾燥した日(1月、7月、10月頃)に、数時間だけ陰干しして湿気を飛ばします。
4. クリーニングに出すタイミング
着物の種類や、次に着る予定に合わせて判断します。素材や着る頻度によってもタイミングは異なります。またシミも放置すると除去出来なくなるため、見極めが肝心です。
| 着る頻度・種類 | クリーニングの目安 |
| フォーマル(振袖・留袖など) | 「1回着るたび」に出すのが安心です。次に着るのが数年先になることが多く、わずかな皮脂汚れや汗が数年後に「落ちない黄ばみ」に変わるのを防ぐためです。 |
| カジュアル(小紋・紬など) | 「シーズンの終わり」に一度でOK。ワンシーズンに数回着るなら、その間は陰干しのお手入れだけで回し、最後にまとめてリセットします。 |
| 長襦袢(ながじゅばん) | 「1〜2回に一度」。肌に最も近く汗を吸いやすいため、着物よりも頻繁にお手入れが必要です。 |
-
正絹(シルク)の着物
- 頻繁に着る場合: シーズンの終わりに一度「丸洗い」へ
- たまにしか着ない場合: 着るたび、または数回に一度。長期間(数年)しまっておく前には必ずクリーニングに出しましょう。
-
家庭でも洗える着物(ポリエステルなど)
家庭の洗濯機で洗えます。ネットに入れ、おしゃれ着用中性洗剤で弱水流で洗い、脱水は短め(30秒〜1分)にして陰干しします。 - クリーニングに「すぐ出すべき」タイミング
食べこぼし、泥はねがある場合は、時間が経つほど繊維に染み込み、落ちにくくなります。
5. 知っておきたい「クリーニングの種類」
着物のクリーニングにはいくつか種類があり、汚れに合わせて使い分けるのが賢い方法です。
-
丸洗い(まるあらい):
着物を解かずにそのまま洗う「ドライクリーニング」です。チリ、ホコリ、皮脂、ファンデーションなどの油性の汚れを落とすのに適しています。
-
汗抜き(あせぬき):
丸洗いだけでは落ちない水性の汚れ(汗)を抜く作業です。夏場や、暖房の効いた室内で長時間過ごした後は、丸洗いにプラスして指定しましょう。
-
シミ抜き:
特定の汚れ(醤油、ワイン、泥など)を熟練した職人が落とします。
6. クリーニングが不要なケース
以下のような場合は、急いでクリーニングに出す必要はありません。
-
数時間、室内で短時間着ただけ: 目立つ汚れがなく、汗もかいていないなら、風通しの良い場所で1日陰干しして湿気を飛ばすだけで十分です。
-
近いうちに(1ヶ月以内など)また着る: 予定が終わってからまとめて出しましょう。
大切な服を、長く着るために-靴・ブーツ編-
1. 帰宅してすぐの「30秒ルーティン」
家に着いて靴を脱いだら、以下の3つを行うだけで見違えるほど長持ちします。
-
ブラッシング(馬毛ブラシ):
その日に付いたホコリや花粉を払い落とします。ホコリは革の水分を吸い取って乾燥(ひび割れ)の原因になるため、「汚れを落とす」というより「乾燥を防ぐ」ために重要です。
-
シューキーパー(シューツリー)を入れる:
脱ぎたての靴は足の熱と湿気で革が柔らかくなっています。その状態でキーパーを入れることで、歩きジワを伸ばし、型崩れを防ぎます。
プロのコツ: 脱いですぐ入れるのが理想ですが、湿気がひどい時は30分ほど置いてから入れると、カビのリスクをさらに減らせます。
-
「定位置」に置く:
すぐに下駄箱へしまわず、玄関で一晩放置し、中の湿気を完全に飛ばします。
2. 絶対に守りたい「休息」のルール
靴にとっての最大の敵は、自分の足から出る汗(1日コップ1杯分とも言われます)です。
-
「1日履いたら2日休ませる」:
同じ靴を毎日履くと、中の湿気が抜けきらず、革が傷み、ニオイやカビの原因になります。最低でも3足でローテーションさせるのが理想的です。
-
連日は履かない:
お気に入りの一足こそ、中2日は休ませてあげてください。
3. 履く・脱ぐ時の「ひと手間」
ここを疎かにすると、どんなに高級な靴でも一気に「ボロ」に見えてしまいます。
-
必ず「靴べら」を使う:
かかとを潰してしまうと、靴の骨組みが壊れて修復不能になります。携帯用の靴べらを持ち歩くのがデキる大人の嗜みです。
-
紐を解いて脱ぎ履きする:
紐を結んだまま無理やり脱ぎ履きすると、履き口が広がり、フィット感が損なわれます。
4. 【素材別】毎日のプラスアルファ
| 素材 | 毎日のポイント |
| スムースレザー(一般的な革) | 表面が曇ってきたら、クロスでサッと乾拭きするだけでツヤが復活します。 |
| リアルムートン | ブラッシングで毛並みを整え、中のボアに風を通すように筒を立てて保管します。 |
| スエード | 毛足の中に砂が入りやすいので、逆毛を立てるようにブラッシングして砂を掻き出します。 |
リアルムートンのお手入れ
リアルムートン(本革・シープスキン)は、天然素材ならではの暖かさと風合いがある分、フェイクムートンよりも「乾燥」と「カビ」への注意がより重要になります。
1. リアルムートン専用の「ブラッシング」術
リアルムートンは表面の繊維が細かいため、ブラッシングの仕方が寿命を左右します。
-
「面」ではなく「奥」を意識: 表面をなでるだけでなく、少し毛をかき分けるようにブラッシングして、奥に入り込んだ砂やホコリを掻き出してください。
-
テカリが出たら:
よく擦れる部分(かかとや筒の折り返しなど)が寝てテカってきたら、スエード用の真鍮ブラシ(金櫛)で優しく逆立てるようにブラッシングすると、ふんわりとした起毛感が戻ります。
2. リアルムートン「3つのNG」
天然の革は、以下の行為で取り返しのつかないダメージを受けることがあります。
-
直射日光・ドライヤー: 濡れたからといって急激に乾かすと、革の油分(ラノリン)が抜けてバリバリに固まってしまいます。必ず常温の陰干しが鉄則です。
-
アルコール除菌スプレー: シミや色落ちの原因になります。外側にアルコールがつかないよう気をつけてください。
-
家庭用洗剤での丸洗い: リアルムートンは水に浸けると型崩れや色ムラの確率が非常に高いです。「全体的に汚れたな」と感じたら、ネット検索で、自宅での水洗い方法を調べて無理するのではなく、プロの靴クリーニングに出すのが安全で賢明です。
3. 「内側のボア」を清潔に保つコツ
リアルムートンの良さは吸湿性ですが、それでも汗は吸い込みます。
-
除湿剤を「入れっぱなし」にしない:
乾燥させすぎると革が割れる原因になります。脱いだ直後〜数時間だけ乾燥剤を入れ、あとはシューキーパーや新聞紙に切り替えるのがベストです。
-
消臭:
天然の羊毛には自浄作用がありますが、臭いが気になる時は、「天然成分の除臭スプレー」を布に含ませて、内側を軽く拭く程度にしましょう。
家庭ではできないプロに任せるメリットとは
プロのクリーニング店に依頼すると、家庭ではできない「専用の溶剤」「徹底した除菌」「高度な仕上げ」を行います。「革を水で洗って大丈夫なの?」という不安を解消するために、プロの洗浄工程を詳しく解説します。
1. 受入れの検品と診断
まず、靴の状態をプロの目でチェックします。
-
素材(スムース、スエード、ムートンなど)とコンディションの入念な点検・確認
-
シミ、傷、カビ、型崩れ、ソール(底)の減りや剥がれがないかを確認。
- 種類や素材、コンディションに合わせて洗浄方法を見極めます。
2. 前処理(シミ抜き・汚れ落とし)
いきなり全体を洗うのではなく、特に目立つ汚れ・シミを前処理します。
-
頑固な油汚れや、つま先の黒ずみなどを、専用のステインリムーバーやブラシで丁寧に浮かせていきます。
3. 洗浄(プロの「水洗い」)
ここが家庭と一番違うポイントです。
-
専用ソープ: 皮膚と同じ「弱酸性」や、革に栄養を与える「タンパク質成分」が含まれた特殊な洗剤を使用します。
-
オゾン水の使用: 漂白・除菌・消臭効果が非常に高い「オゾン水」に浸けて洗浄します。目に見えない雑菌やカビの根、染み付いたニオイを根本から分解します。
-
職人による手洗い: 「靴専用シリコン洗浄機」を導入している店舗もありますが、職人による「手洗い」になります。
4. 乾燥(温度・湿度管理)
革にとって「熱」は天敵です。
-
低温度の遠赤外線真空乾燥機で生地にダメージを与える事無くソフトに乾燥します。
5. 仕上げ
最後に見栄えを整えます。
-
低温度の靴・ブーツ専用プレス機でお品物を1点1点丁寧に、熟練した職人が整形して仕上げ致します。
5. オプション
ご要望に応じたオプションメニューがございます。
-
撥水加工 : スエードやムートンブーツにはシミになりにくくなる撥水加工が効果を発揮します。
- 「色掛け加工」 : 色合いの剥がれた部分やスエードの色褪せなどの色合いの復元をする『色掛け加工』があります。
- つま先のキズ直し : 黒色革靴のつま先の傷を特殊な技法により目立たなくさせます。*キズ直しは銀面製品のみになります。
- 修理 : リフト交換・ハーフソール交換、オールソール交換、中敷の取り替え等修理ができます


