〈ブログ〉
大切な服を、長く着るために-スニーカー編-

スニーカーは「素材」によって洗い方が全く異なります。お気に入りの一足を長く、白く保つためのケア方法をまとめました。
お家でのケア方法
1. 初めて履く前の「ひと手間」で汚れを防ぐ
実は、新品のうちに何をするかでその後の寿命が決まります。
-
防水スプレーをかける
- 水だけでなく「汚れ」も弾いてくれます。20cmほど離して全体にムラなくかけ、しっかり乾かします。
- 頻度としては、月に1〜2回、または雨の日に履いた後にかけるのが理想です。ただし汚れていると効果は薄れます。
-
毎日履かない : 足は一日でコップ1杯分の汗をかくと言われています。1日履いたら2日は休ませて、中の湿気を飛ばしましょう。
2. 素材別の洗い方(家庭編)
スニーカーの素材に合わせた最適な方法を選びましょう。「お湯」を使うと色が染みだす可能性があります。
| 素材 | 洗い方のポイント |
| キャンバス地 (コンバースなど) | 丸洗いOK。 スニーカー専用洗剤や固形石鹸を使い、ブラシでゴシゴシ洗えます。 |
| 合皮・天然皮革 (スタンスミスなど) | 丸洗い厳禁。 水に浸けるとひび割れの原因に。メラミンスポンジや濡れタオルで表面を拭くのが基本です。 |
| メッシュ・ニット (ランニング靴) | 優しく叩き洗い。 網目が広がりやすいので、柔らかいブラシで叩くように汚れを浮かせます。 |
| スエード (ニューバランスなど) | 水は避ける。 専用の真鍮ブラシで毛並みを整え、汚れは専用の「砂消しゴム」で削り落とします。 |
【黄ばみを防ぐ「すすぎ」のコツ】
キャンバス地の白いスニーカーが乾いた後に「黄色くなる」のは、洗剤のアルカリ成分が残っているからです。
すすぎにクエン酸などを使用すると、アルカリが中和されて黄ばみを防げます。
⚠️ 注意点:すべてが丸洗いできるわけではありません。
海外製品には、水洗い禁止としている場合もありますし、ブランド品など高額なスニーカーなど、本体やパイピングなどから樹脂などの色が流れだす可能性があります。もちろん「お湯」を使うことも厳禁です。
無理をせずに、洗いたい場合には、後悔しないためにもクリーニング店を利用する方が賢明です。
3. 乾かし方の黄金ルール
生乾きの臭いや型崩れを防ぐためのポイントです。
-
脱水: 洗濯機で1〜2分だけ脱水にかけると乾きが劇的に早くなります(タオルに包んでネットに入れると靴も洗濯機も傷みません)。
-
形を整える: 中にキッチンペーパーや新聞紙を詰め、形をキープします。
-
陰干し: 直射日光はゴムの劣化や色あせを招きます。風通しの良い日陰で、かかとを浮かせて立てかけるのがベストです。
4. クリーニングに出す方が良い場合は?
最近はスニーカー専用のクリーニングサービスも充実しています。
-
自分では落とせない「臭い」がある時 : 靴の奥深くに染み込んだ菌は、家庭での丸洗いではなかなか死滅しません。プロのオゾン洗浄などは強力です。
-
高級スニーカー・限定品 : 加水分解(ソールがボロボロになる現象)が心配なものや、高価なレザー製品はプロに任せるのが一番安全です。
- ソールの「黄ばみ」や「すり減り」 : 経年劣化で黄色くなったソールを白く戻す(リペイント)や、かかとの補修などはクリーニング店や修理店に依頼しましょう。
靴クリーニングをプロに任せるメリット
1. 専用設備の工房で熟練した職人が洗います
家庭での洗濯とプロのクリーニング店で決定的に違うのは、以下の3点です。
-
強力な「除菌・消臭」!:漂白・除菌・脱臭効果のオゾン水でクリーニングしています。ニオイの元となる雑菌や汚れをきれいにします。
- パーツごとの手洗い!:本体、靴紐、中敷き(インソール)それぞれを専用洗剤で、丁寧に手洗いするので、見違えるほどキレイになります。
-
素材に合わせた「特殊洗浄」:「水洗いできないレザー」や「色落ちしやすいスエード」も、プロなら専用の洗剤でダメージを最小限に抑えて洗います。
- ハイブランド品もおまかせ:年間実績22,000足以上の取り扱い実績があれますので、安心してお任せください。
-
専用マシンによる「乾燥」:低温度の遠赤外線真空乾燥機で生地にダメージを与えること無くソフトに乾燥します。
2. クリーニングに出す前のセルフチェック
トラブルを未然に防ぐため、クリーニングに出す前に確認しておきましょう。
-
素材の確認: 合皮の劣化(ベタつきやヒビ割れ)がある場合、洗うとさらに剥がれてしまう恐れがあります。
-
付属品: 靴紐や中敷き(インソール)はそれぞれ洗浄しますが、こだわりの紐などは心配なら外しておくといいでしょう。
- ソールのチェック: 親指でソールを強く押してみてください。もし「指が沈む感覚」があったり、小さな破片がポロポロ落ちてきたりしたら、それは加水分解のサインです。クリーニングは諦めた方が賢明です。
-
ソールの減り・破れ: クリーニングする場合に限り「かかとの補修」や「内側の破れ修理」もお受けいたします。
よく「加水分解で靴がダメになった」と聞きますよね?これはポリウレタンなどのプラスチック素材が、長い年月をかけて空気中の湿気と反応したためです。
5年以上前の古いスニーカーなどは、見た目が綺麗でもソールが加水分解で劣化していることがあります。
クリーニングの際にソールが剥がれてしまうことがあるため、古い靴を出す際はクリーニングが原因でないことをご理解ください。
※豆知識として、湿度の高い日本では、欧米に比べて加水分解による素材の劣化が進みやすい環境と言えます。
お預りできないケースについて
1. 洗えないスニーカーの特徴とは
| 種類 | 洗えない可能性の主な理由 |
| ビンテージ品(10年以上前) | 「加水分解」のリスクがある。見た目は綺麗でも、水に浸けた瞬間にソールが粉々に砕けたり、剥がれたりする可能性が高いため。 |
| カスタムスニーカー | 個人やショップで後からペイント・装飾されたもの。洗浄液でペイントが溶けたり、パーツが取れたりする恐れがあるため。 |
| 電飾・LED内蔵タイプ | ソールに電池や基盤が入っているもの。水洗いで回路がショートし、光らなくなるため。 |
| 形見の品・プレミア品 | ご自身にしか分からない、靴本体の価値以上の思い入れがある場合には、丸洗いすることは、おすすめしません。 |
| 劣化が激しいもの | すでに合皮がボロボロ(加水分解)している、大きな破れがあるなど。洗浄の衝撃でさらに悪化するため。 |
2. なぜ「ビンテージ品」は洗えないのか?
ナイキのエアマックスやジョーダンシリーズなどの古いモデルは注意が必要です。
-
「加水分解」のリスク: ソールに使われる「ポリウレタン」は、湿気と反応して寿命を迎えます。
-
見た目では判断不能: 外見が完璧でも、内部の劣化が進んでいることが多く、プロでも「洗ってみないとわからない」のが理由です。
-
免責事項: お客様から「責任は追及しない」と、お申し出があればお受けできますが、ビンテージ品としての価値が無くなります。
3. 断られた時の「3つの選択肢」
もしお気に入りの一足を、どうしてもメンテナンスしたい場合は、以下の方法もご検討ください。
① スニ-カー専門の「レストアショップ」に頼む
一般的なクリーニング店ではなく、「スニーカーの修復(リペア・カスタム)」を専門とする職人に依頼します。
-
メリット: 劣化したソールの貼り替え(再接着)や、色落ちした部分の塗り直し(リペイント)までセットで相談できます。
-
費用: 1万円〜と高額になりますが、大切な一足を「復活」させたいならここ一択です。
② 「水を使わない」セルフケアに切り替える
水に浸けるのが危険な場合は、市販されている専用のクリーニングキットを使います。
③ 靴修理の専門店へ相談
クリーニングではなく「メンテナンス」として相談します。表面の汚れを落とし、保湿クリームなどでケアしてくれる場合があります。
