2026-01-22 09:29:00

大切な服を、長く着るために-学生服編-

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学生服は毎日着るものなので、少しの工夫で「持ち」が劇的に変わります。

日々のお手入れから、家庭での洗濯、クリーニングに出すタイミング、気になる「テカリ」の対処法まで、ポイントを絞ってまとめました。

お家での毎日のケア(基本の3ステップ)

1. 脱ぎっぱなしにしないこと

帰宅後に「脱ぎっぱなしにしない」ことが一番のメンテナンスです。

  • 太めのハンガーにかける
    細い針金ハンガーは型崩れの原因になるために、ジャケットや学ランは肩に厚みのあるハンガーを使い、ボタンを1~2個留めて形を整えましょう。

  • ブラッシングでホコリを落とす
    下から上へ毛を起こすように、次に上から下へ整えるようにブラッシングします。ホコリを放置すると生地が傷み、テカリの原因にもなります。

  • 湿気を逃がす
    一日着た学生服は汗を吸っています。クローゼットに直ぐしまわずに、数時間は風通しの良い部屋に吊るして湿気を飛ばしましょう。


2. 家庭での洗濯方法

最近の学生服の多くは家庭で洗えます。まずは洗濯表示ラベルをチェックしましょう。

手順 ポイント
準備 学ランなら「襟のカラー」と「ボタン」(取り外せる場合)を外します。ファスナーやホックは閉めます。
ネットに入れる 畳んでぴったりサイズの洗濯ネットに入れます。これにより摩擦と型崩れを防ぎます。
洗剤 使用するのは「おしゃれ着用中性洗剤」がベストです。
コース 水流のやさしい「手洗いコース」や「ドライコース」を選びます。
脱水 「1分以内」の短時間に設定。脱水しすぎると深いシワになり、取れにくくなります。

干し方のコツ

  • 陰干し: 直射日光は色あせや生地を傷める原因になります。

  • 筒干し: ズボンやスカートは、ピンチハンガーを使って「筒状」に干すと風が通りやすく、早く乾きます。


3. よくあるトラブルの対処法

「テカリ」が出てきたら

お尻や膝など、摩擦で生地の繊維が寝てしまうとテカリが発生します。

  • スチームアイロン:テカリ部分に当て布(または濡れタオル)を当て、スチームアイロンを浮かせながら当てて湿気を与え、繊維を立ち上がらせます。

シワが気になる

  • お風呂場の蒸気: 入浴後のお風呂場に一晩吊るしておくだけで、軽いシワなら蒸気の力で綺麗に伸びます。翌朝、風通しの良い場所で陰干しして乾燥させてください。

襟元の黄ばみ(シャツ・ブラウス)

  • 部分汚れ用洗剤: 洗濯機に入れる前に、襟汚れに部分汚れ用洗剤(または固形石鹸)をつけて、ブラシなどで軽くこすり洗いすると皮脂汚れがよく落ちます。


4. シーズンオフの保管

長期休み(夏休みや衣替え)で長期間しまっておく場合:

  1. 必ず仕舞い洗いする(シミがある場合はクリーニング): 目に見えない汚れが虫食いやカビ、黄ばみの原因になります。

  2. 防虫剤・除湿剤: ウール混の場合は特に虫に食われやすいため、クローゼット用の防虫剤を忘れずに。

 

クリーニングに出した方がいい場合とは?

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家庭での洗濯も可能ですが、クリーニング店に任せるべき「ベストなタイミング」がいくつかあります。制服を長持ちさせ、清潔に保つための目安をまとめました。


1. 定期的なタイミング(長期休み)

一番のおすすめは、学校が休みになる「衣替え・長期休暇」の時期です。毎日着る制服は、本人が思っている以上に汗や皮脂、排気ガスなどで汚れています。

  • 夏休み・冬休み・春休み: 2〜3ヶ月に一度の「リセット」として。

  • クラブの休み: 数日しかないタイミングを利用してクリーニングする。

  • 衣替えの時期: 次のシーズンまで数ヶ月保管する前には必ず。汚れが残ったまま保管すると、カビ、虫食い、落ちない黄ばみの原因になります。


2. 素材や形状で判断する時

以下の場合は、家庭で洗うと失敗するリスクが高いため、プロに任せるのが安心です。

  • 素材にウール(毛)50%以上が含まれている: 家庭で洗うと縮みや、表面の風合いが変化しやすいです。

  • 「水洗い不可」のマークがある: 特殊な芯地や裏地が使われていることがあり、水に濡らすと型崩れして元に戻らなくなります。

  • プリーツ(ヒダ)が取れている: スカートのヒダやズボンのセンターラインを、家庭のアイロンで綺麗に復活させるのは至難の業です。


3. 特定の汚れや染み、お悩みがある時

家庭の洗濯機では落ちなかった汚れや染みには、クリーニング店でのオプションが有効です。

  • 油溶性の汚れがついた: 油の入った食べこぼし、油性ペンの跡、排気ガスの黒ずみなどは「ドライクリーニング」が得意とする汚れです。

  • 汗のニオイが取れない: 実は通常のドライクリーニングは「油」は落とせますが「汗」「汗のニオイ」は落としにくいです。オプションの「さらさらドライ(ドライで水溶性汚れを落とします)」が有効です。

  • 汗でゴワゴワになっている「汗」が原因で、硬くゴワゴワになった場合は「さらさらドライ」でも除去しきれません。クリーニング店の「ダブルクリーニング(ドライとウェットの2度洗い)」を指定すると、驚くほどスッキリします。

  • 全体的にくたびれてきた: プロのプレス仕上げ(プレス機やアイロン掛け)は、家庭用とは温度も圧力も違います。ビシッとした「新品のようなハリ」が戻ります。


⚠️ クリーニングに出す際のチェックリスト

クリーニングに出す前に、これだけは確認しておきましょう。

  1. ポケットの中身: 意外と忘れ物(ハンカチ、ティッシュ、ワイヤレスイヤホン、手紙など)が多いです。

  2. 名札などの外し忘れ:  上衣につけている「名札」「校章」「クラス章」や学ランの「カラー」「金ボタン」など外せるものは外しておきましょう。
  3. ボタン・ほつれの確認: ボタンが取れかかっていたら、紛失防止のために外しておくか、お店に伝えましょう(修理も承ります)。

  4. シミの場所を伝える: 「いつ・何の汚れがついたか」を伝えると、シミ抜きの成功率が上がります。 

 

染み抜きをする場合は?

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学生服につきものの「シミ」。シミ抜きは「時間との勝負」と「こすらないこと」が鉄則です。

お家でできる応急処置と、汚れの種類別の落とし方、またはプロに任せるのがいい場合などをまとめました。


1. シミ抜きの「黄金ルール」

どんな汚れでも、まずこの3つを守ってください。

  • こすらない: 汚れを広げ、生地の奥に押し込んでしまいます。「トントンと叩き出す」のが基本です。

  • 裏側に乾いたタオルを敷く: 汚れを下のタオルに移していくイメージで行います。

  • 目立たない場所でテスト: 色落ちしないか、裏の裾などで確認してから始めましょう。


2. 【種類別】シミの落とし方

学生生活でよくある汚れに絞って解説します。範囲が広かったり不安な場合はクリーニング店に任せましょう。

汚れの種類 使うもの 落とし方のコツ
食べこぼし(油分) 食器用洗剤 汚れの裏にタオルを当て、洗剤をつけた布や歯ブラシで外側から内側へ叩きます。
水性ボールペン 中性洗剤 裏にタオルを当て、洗剤を含ませた布で叩き出します。
油性ボールペン 除光液 または 消毒用アルコール ※生地を傷める可能性があるため注意。 揮発性が高いので、手早く叩いて下のタオルに色を移します。
血液(鼻血など) (中性洗剤や液体漂白剤) 血液はお湯だと固まるので、必ずを使います。水洗い出来ないものや時間が経ったものはクリーニングへ。
泥汚れ 完全に乾かしてから 濡れている時に拭くのは厳禁。乾かして泥を叩き落とし、残った汚れを洗剤で洗います。
⚠️ シミ抜き前に確認する事と注意点

お家でのシミを落とす一例を紹介していますが、あくまで自己責任となります。しっかり調べてから取り掛かりましょう。

  1. 洗濯表示の確認: 「水洗い不可」の場合は、お家での洗濯はできません。

  2. ボールペンのインクの種類:  ボールペンインクには、水性・油性・ゲルインクなどの種類があり、インクの種類に応じた処理をしないと除去出来なくなります。
  3. 多数シミがある: 何種類かのシミがあったり、絵の具やペンキなどは何もせずにクリーニング店に依頼してください。

  4. やっぱり取れない: 「お家でどのような処理をしたのか」を伝えると、シミ抜きの成功率が上がります。 

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3. 最難関「墨汁(習字)」のシミ

墨汁は「粒子」「樹脂」が繊維の奥に入り込むため、クリーニング店でも難しいシミ抜きになりますので、家庭で完全に落とすのは困難だと考えてください。

  • まず家庭では墨汁は落とせないと考えたほうがいいです。

  •  ネットでも方法は、色々出てきますがどのケースにでも当てはまるわけではありません。

  • どうしても取る必要がある場合には、クリーニング店へ依頼しましょう。
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4. クリーニング店に任せるべきサイン

以下のような場合は、無理をせず何も触らずプロに任せましょう。

  • 範囲が広い: 自分でやると、その部分だけ色抜け(輪ジミ)になるリスクがあります。

  • 複数のシミがある:家庭では1種類でも困難ですので、複数シミがある場合は無理をせずにプロに任せましょう。
  • 時間が経った黄ばみ: シャツやブラウスの汗などが酸化して黄変している場合には、プロの漂白処理が必要です。

  • 高級な素材(ウール100%など): 生地を傷めてしまうと修復不可能です。

  • ネット記事に頼りすぎない: 記事や動画などでは、キレイになっても、同じようにできるとは限りません。過度な期待はやめましょう。

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