2026-01-17 09:29:00

お気に入りの服を長く大切に着るために-ニット編 part.1-

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ニット製品はデリケートですが、少しの手間をかけるだけで驚くほど長持ちし、風合いもキープできます。

お手入れのポイント 

お気に入りの一着を長く楽しむためのお手入れポイントを、「日常」「洗濯」「保管」の3つのステップでまとめてみました。

日常のケア:着た後の「ひと手間」で差がつく

ニットは「洗う」ことと、「休ませる」「整える」ことも大切です。

  • ブラッシングを習慣にする: 着用後は洋服ブラシ(馬毛や豚毛がおすすめ)で、繊維の流れに沿って優しくブラッシングしてください。ホコリを落とすだけでなく、絡まりかけた繊維をほぐして毛玉(ピリング)を予防できます。
  • 1日着たら2日休ませる: 同じニットを毎日着ると、摩擦で毛玉ができやすくなり、型崩れも進みます。中2日は空けて、繊維を休ませてあげましょう。
  • 毛玉は「引きちぎらない」: 毛玉ができてしまったら、手で引っ張るのはNGです。繊維を傷め、さらに毛玉ができやすくなります。毛玉取り器や小さなハサミで、浮いている部分だけを丁寧にカットしてください。

 洗濯のポイント:縮みと型崩れを防ぐ

洗濯表示ラベルを確認し、「水洗い不可」でなければ自宅でもケアが可能です。

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基本のルール 

  • 使用する洗剤: 必ず「中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)」を使用してください。

  • 洗う時の水温: 30°C以下のぬるま湯または水で。40℃以上になると縮みの原因になります。

洗い方のコツ

方法 ポイント
手洗い(推奨) 裏返して畳み、洗面ボウルなどで優しく「押し洗い」します。揉んだり擦ったりするのは厳禁です。
洗濯機 たたんでサイズに合う洗濯ネットに入れ、「ドライコース」「手洗いコース」など弱水流の設定で洗います。

干し方は「平干し」が鉄則

水分を含んだニットは非常に重いため、ハンガーにかけると自重で伸びてしまうため、平干しがおすすめです。

  • 平干しネットの上で、形を整えて陰干しするのがベストです。

  • ネットがない場合は、お風呂の蓋の上や、物干し竿に「二つ折り」にして(袖が垂れないように)干しましょう。

 保管のポイント:型崩れと虫食いを防ぐ

  • 畳んで保管する: ハンガーに吊るし続けると、肩の部分が飛び出したり、着丈が伸びたりします。収納時はふんわりと畳んで保管してください。
  • 防虫・湿気対策: ウールやカシミヤなどの天然素材は虫の大好物です。衣装ケースには必ず防虫剤を入れ、湿気がたまらないよう定期的に空気を入れ替えましょう。

 

ニットの素材ごとの特徴 

素材ごとの特徴を知っておくと、お気に入りのニット製品に合わせた、お手入れができるようになります。ニット製品の代表的な4つの素材について、それぞれの注意点をまとめてみました。
洗濯表示ラベルを確認し、「水洗い不可」でない場合のケア方法を、まとめてみました。

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ウール(羊毛):もっともスタンダード

保温性が高く、シワになりにくいのが特徴ですが、「縮み」には一番注意が必要です。 

  • ポイント: ウールの繊維には「スケール(うろこ)」があり、水に濡れて摩擦が起きると、このうろこが絡まって固くなります(これがフェルト化=縮みの原因)

  • お手入れのコツ: 自宅で洗う場合には、とにかく「動かさない」こと。押し洗いも、上からそっと押す程度に留めてください。

カシミヤ:繊維の宝石

非常に細くデリケートな素材で、特有の「ぬめり感」と「光沢」が命です。 

  • ポイント: 連続着用は絶対に避け、1日着たら2〜3日は休ませて、カシミヤ自身の復元力を助けてあげましょう。ブラッシングも、馬毛のような柔らかいブラシを使い、力を入れずに撫でるように行います。

  • お手入れのコツ: 非常に繊細なので、自宅で洗う場合は「1分以内の短時間洗い」が鉄則となります。

アクリル(化学繊維):毛玉との戦い

虫食いの心配がなく、洗濯にも比較的強いですが、最大の敵は「静電気」と「毛玉」です。 

  • ポイント: 静電気が起きると、ホコリを引き寄せてそれが毛玉の核になります。

  • お手入れのコツ: 洗濯の際には「柔軟剤」の使用をおすすめします。柔軟剤には静電気を防ぐ効果と、毛玉ができにくくなる効果があります。

コットン・リネン(綿・麻):春夏の主役

天然素材で肌触りが良いのですが、「重みによる伸び」と「シワ」が起きやすいです。

  • ポイント: 天然素材のため汗などの水分が吸収されやすいので、ケアを怠ると黄ばみやシミの原因となります。
  • お手入れのコツ: 水を吸うと非常に重くなるため、干す時には平干しが原則となります。 
    洗濯機での短時間脱水後、濡れているうちにシワを軽く叩いて伸ばしておくと、乾いた後の風合いが良くなります。


自宅でできる素材別のケア・比較表 

素材 洗濯頻度の目安 主なトラブル ケアの最重要ポイント
ウール シーズンに1〜2回 型崩れ・縮み・虫食い 摩擦を避けて優しく洗う
カシミヤ 基本はクリーニング 毛羽立ち・テカリ・虫食い 柔らかいブラシで毛並みを整える
アクリル シミが付いたら 毛玉・静電気 柔軟剤で静電気対策をする
コットン こまめに洗ってOK 型崩れ・シワ・色落ち 伸びないよう必ず平干しにする

 ⚠️ 注意点:混紡(ミックス)素材の場合は?

洗濯表示を見て、素材を確認し「一番繊細な素材」に合わせてケアしてください。

例えば「アクリル70%・カシミヤ30%」であれば、カシミヤを基準とし(手洗いで丁寧に)扱うのがポイントです。